アムステルダムから北へ15KMという近さにある風車の町。
緑の板壁と白い窓枠のかわいい家に牧歌的な風景がよく似合う。風車の博物館の他にもチーズ工場や木靴工場などがあり、これは保存のために移築されたものでさながらテーマパークのよう。
観光客も多く日本人のイメージするオランダに浸るのはぴったりの町。
風車の起源ははっきりしていませんが、今から5600年前の紀元前3600年頃のエジプトで使用された記録が残っているそうです。
それから4800年後の12世紀には十字軍によってヨーロッパに伝えられ、オランダに伝わったのは13世紀です。
それから19世紀までの間、オランダの発展を支えることになります。
ネーデルランド(オランダ)は低地の国と言う意味で国土の4分の1が海抜0m以下の干拓地、全体としても大部分が海抜1~2m程の湿地帯でした。
これを農作地に変えるため、人々はそのエリアを堤防で囲み、水路を作って水を排出しました。
しかし、柔らかい湿地帯は地盤沈下を起こし、海抜よりも低くなってしまいます。
水路だけでは水を排出できなくなり、そこで低いところから高いところへ水をかき出す動力として風車が用いられました。
当時は、風車に投資をして、できた土地を売って儲ける商人もいたそうです。
アムステルダム中央駅から毎時16分と46分発、所要17分最寄りの駅名はコーグ・ザーンダイク(Koog Zaandijk)で4ツ目位の駅だったでしょうか・・
コーグ・ザーンダイク駅からは徒歩で10分少々でこちらのザーン川に架かる跳ね橋を渡ったところでザーンセ・スカンス到着となります。動画はザーンセ・スカンス側から見た形になります。
緑で統一されたザーンセ・スカンス
メルヘンチックな町並み
ザーンセ・スカンスの風車群
世界遺産のキンデルダイクの風車の中でも18世紀に造られた風車が今でも排水の動力として現役のようです。それに対してザーンセ・スカンスの風車は粉を引いたり、丸太を切ったり、主に工業用の動力として利用され全盛期の18世紀には600基もの風車が立ち並ぶ世界初の工業地帯となりました。
その後、産業革命により蒸気による動力が発明され、次第に風車が用いられることは少なくなっていきましたが、今でも染料を作る風車、ピーナッツオイルを作る風車、丸太を切る風車等が稼働していて、内部を見学できます。
風車内は、大小さまざまな歯車を使って変換し、粉をひく。